赤星たみこのゆっくり生活
第8回 竹の皮で包むおにぎり
実家の母がお弁当におにぎりを作って持たせてくれました。それが竹の皮に包んであったんですよ! ただの白いご飯を塩結びにして海苔でまいて、漬物がちょっと添えてあるだけのものでしたが、竹の皮で包んであるだけでオシャレだし、一味違う特別なご馳走になった気がしました。
昔は竹の皮が当たり前だったのに、アルミフォイルやラップが出てきてからはすっかり姿を見かけなくなりました。でも、竹の皮には抗菌効果があるし、通気性もいいし、おにぎりを包むには最適の素材です。廃れさせるのはもったいないと思いませんか?
竹の皮を使うときは、一度大きな鍋でよく煮てアクとってから使います。乾いていると硬くて、曲げると折れてしまいますが、サッと水にくぐらせて濡らし、布巾で拭いてからおにぎりを包めば、柔らかくて折れたりしません。端っこを細く裂くと、それがヒモになります。
竹の皮は何度でも使えます。一度使ったらご飯粒など洗い流し、干しておけば次もまた使えます。私は同じ竹の皮をけっこうボロボロになるまで使いまわしました。捨てるときは燃えるごみです。ラップよりオシャレだし、ごみ処理も簡単。便利だなぁ。
※この記事は、フリーペーパー『まいぷれ』に掲載されたものです。
赤星たみこ(漫画家・エッセイスト)
漫画家の多忙な生活から、家事の手間を省く方法を考案し発表している。新刊『赤星生活』(講談社)では、今まで実践してきた生活のコツを伝授。ダイエット、掃除、料理… 自分をダメダメだと思っている人に勇気を与えるビタミン剤的1冊となっている。
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